万葉集4331番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4331番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。

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万葉集4331番について

歌番号

4331番

原文

天皇乃|等保能朝<廷>等|之良奴日|筑紫國波|安多麻毛流|於佐倍乃城曽等|聞食|四方國尓波|比等佐波尓|美知弖波安礼杼|登利我奈久|安豆麻乎能故波|伊田牟可比|加敝里見世受弖|伊佐美多流|多家吉軍卒等|祢疑多麻比|麻氣乃麻尓々々|多良知祢乃|波々我目可礼弖|若草能|都麻乎母麻可受|安良多麻能|月日餘美都々|安之我知流|難波能美津尓|大船尓|末加伊之自奴伎|安佐奈藝尓|可故等登能倍|由布思保尓|可知比伎乎里|安騰母比弖|許藝由久伎美波|奈美乃間乎|伊由伎佐具久美|麻佐吉久母|波夜久伊多里弖|大王乃|美許等能麻尓末|麻須良男乃|許己呂乎母知弖|安里米具<理>|事之乎波良<婆>|都々麻波受|可敝理伎麻勢登|伊波比倍乎|等許敝尓須恵弖|之路多倍能|蘇田遠利加敝之|奴婆多麻乃|久路加美之伎弖|奈我伎氣遠|麻知可母戀牟|波之伎都麻良波

訓読

大君の|遠の朝廷と|しらぬひ|筑紫の国は|敵守る|おさへの城ぞと|聞こし食す|四方の国には|人さはに|満ちてはあれど|鶏が鳴く|東男は|出で向ひ|かへり見せずて|勇みたる|猛き軍士と|ねぎたまひ|任けのまにまに|たらちねの|母が目離れて|若草の|妻をも巻かず|あらたまの|月日数みつつ|葦が散る|難波の御津に|大船に|ま櫂しじ貫き|朝なぎに|水手ととのへ|夕潮に|楫引き折り|率ひて|漕ぎ行く君は|波の間を|い行きさぐくみ|ま幸くも|早く至りて|大君の|命のまにま|大夫の|心を持ちて|あり廻り|事し終らば|つつまはず|帰り来ませと|斎瓮を|床辺に据ゑて|白栲の|袖折り返し|ぬばたまの|黒髪敷きて|長き日を|待ちかも恋ひむ|愛しき妻らは

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かな読み

おほきみの|とほのみかどと|しらぬひ|つくしのくには|あたまもる|おさへのきぞと|きこしをす|よものくにには|ひとさはに|みちてはあれど|とりがなく|あづまをのこは|いでむかひ|かへりみせずて|いさみたる|たけきいくさと|ねぎたまひ|まけのまにまに|たらちねの|ははがめかれて|わかくさの|つまをもまかず|あらたまの|つきひよみつつ|あしがちる|なにはのみつに|おほぶねに|まかいしじぬき|あさなぎに|かこととのへ|ゆふしほに|かぢひきをり|あどもひて|こぎゆくきみは|なみのまを|いゆきさぐくみ|まさきくも|はやくいたりて|おほきみの|みことのまにま|ますらをの|こころをもちて|ありめぐり|ことしをはらば|つつまはず|かへりきませと|いはひへを|とこへにすゑて|しろたへの|そでをりかへし|ぬばたまの|くろかみしきて|ながきけを|まちかもこひむ|はしきつまらは

カタカナ読み

オホキミノ|トホノミカドト|シラヌヒ|ツクシノクニハ|アタマモル|オサヘノキゾト|キコシヲス|ヨモノクニニハ|ヒトサハニ|ミチテハアレド|トリガナク|アヅマヲノコハ|イデムカヒ|カヘリミセズテ|イサミタル|タケキイクサト|ネギタマヒ|マケノマニマニ|タラチネノ|ハハガメカレテ|ワカクサノ|ツマヲモマカズ|アラタマノ|ツキヒヨミツツ|アシガチル|ナニハノミツニ|オホブネニ|マカイシジヌキ|アサナギニ|カコトトノヘ|ユフシホニ|カヂヒキヲリ|アドモヒテ|コギユクキミハ|ナミノマヲ|イユキサグクミ|マサキクモ|ハヤクイタリテ|オホキミノ|ミコトノマニマ|マスラヲノ|ココロヲモチテ|アリメグリ|コトシヲハラバ|ツツマハズ|カヘリキマセト|イハヒヘヲ|トコヘニスヱテ|シロタヘノ|ソデヲリカヘシ|ヌバタマノ|クロカミシキテ|ナガキケヲ|マチカモコヒム|ハシキツマラハ

ローマ字読み|大文字

OHOKIMINO|TOHONOMIKADOTO|SHIRANUHI|TSUKUSHINOKUNIHA|ATAMAMORU|OSAHENOKIZOTO|KIKOSHIOSU|YOMONOKUNINIHA|HITOSAHANI|MICHITEHAAREDO|TORIGANAKU|AZUMAONOKOHA|IDEMUKAHI|KAHERIMISEZUTE|ISAMITARU|TAKEKIIKUSATO|NEGITAMAHI|MAKENOMANIMANI|TARACHINENO|HAHAGAMEKARETE|WAKAKUSANO|TSUMAOMOMAKAZU|ARATAMANO|TSUKIHIYOMITSUTSU|ASHIGACHIRU|NANIHANOMITSUNI|OHOBUNENI|MAKAISHIJINUKI|ASANAGINI|KAKOTOTONOHE|YUFUSHIHONI|KAJIHIKIORI|ADOMOHITE|KOGIYUKUKIMIHA|NAMINOMAO|IYUKISAGUKUMI|MASAKIKUMO|HAYAKUITARITE|OHOKIMINO|MIKOTONOMANIMA|MASURAONO|KOKOROMOCHITE|ARIMEGURI|KOTOSHIOHARABA|TSUTSUMAHAZU|KAHERIKIMASETO|IHAHIHEO|TOKOHENISUETE|SHIROTAHENO|SODEORIKAHESHI|NUBATAMANO|KUROKAMISHIKITE|NAGAKIKEO|MACHIKAMOKOHIMU|HASHIKITSUMARAHA

ローマ字読み|小文字

ohokimino|tohonomikadoto|shiranuhi|tsukushinokuniha|atamamoru|osahenokizoto|kikoshiosu|yomonokuniniha|hitosahani|michitehaaredo|toriganaku|azumaonokoha|idemukahi|kaherimisezute|isamitaru|takekiikusato|negitamahi|makenomanimani|tarachineno|hahagamekarete|wakakusano|tsumaomomakazu|aratamano|tsukihiyomitsutsu|ashigachiru|nanihanomitsuni|ohobuneni|makaishijinuki|asanagini|kakototonohe|yufushihoni|kajihikiori|adomohite|kogiyukukimiha|naminomao|iyukisagukumi|masakikumo|hayakuitarite|ohokimino|mikotonomanima|masuraono|kokoromochite|arimeguri|kotoshioharaba|tsutsumahazu|kaherikimaseto|ihahiheo|tokohenisuete|shirotaheno|sodeorikaheshi|nubatamano|kurokamishikite|nagakikeo|machikamokohimu|hashikitsumaraha

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左注|左註

右二月八日兵部少輔大伴宿祢家持

事項|分類・ジャンル

天平勝宝7年2月8日年紀|同情|防人歌|枕詞|地名|福岡

校異

短歌【西】短謌|庭->廷【元】【細】|里->理【元】【類】|波->婆【元】【紀】【温】【矢】

寛永版本

おほきみの,[寛]すめろきの,
とほのみかどと,[寛]とほのみかとと,
しらぬひ[寛],
つくしのくには[寛],
あたまもる[寛],
おさへのきぞと,[寛]おさへのきそと,
きこしをす,[寛]きこしめす,
よものくにには[寛],
ひとさはに[寛],
みちてはあれど,[寛]みちてはあれと,
とりがなく,[寛]とりかなく,
あづまをのこは,[寛]あつまをのこは,
いでむかひ,[寛]いてむかひ,
かへりみせずて,[寛]かへりみせすて,
いさみたる[寛],
たけきいくさと[寛],
ねぎたまひ,[寛]ねきたまひ,
まけのまにまに[寛],
たらちねの[寛],
ははがめかれて,[寛]ははかめかれて,
わかくさの[寛],
つまをもまかず,[寛]つまをもまかす,
あらたまの[寛],
つきひよみつつ[寛],
あしがちる,[寛]あしかちる,
なにはのみつに[寛],
おほぶねに,[寛]おほふねに,
まかいしじぬき,[寛]まかいししぬき,
あさなぎに,[寛]あさなきに,
かこととのへ[寛],
ゆふしほに[寛],
かぢひきをり,[寛]かちひきをり,
あどもひて,[寛]あともひて,
こぎゆくきみは,[寛]こきゆくきみは,
なみのまを[寛],
いゆきさぐくみ,[寛]いゆきさくくみ,
まさきくも[寛],
はやくいたりて[寛],
おほきみの[寛],
みことのまにま[寛],
ますらをの[寛],
こころをもちて[寛],
ありめぐり,[寛]ありめくり,
ことしをはらば,[寛]ことしをはらは,
つつまはず,[寛]つつまはす,
かへりきませと[寛],
いはひへを[寛],
とこへにすゑて[寛],
しろたへの[寛],
そでをりかへし,[寛]そてをりかへし,
ぬばたまの,[寛]ぬはたまの,
くろかみしきて[寛],
ながきけを,[寛]なかきけを,
まちかもこひむ[寛],
はしきつまらは[寛],

巻数

第20巻

作者

大伴家持