万葉集4000番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。
万葉集4000番について
歌番号
4000番
原文
安麻射可流|比奈尓名可加須|古思能奈可|久奴知許登其等|夜麻波之母|之自尓安礼登毛|加波々之母|佐波尓由氣等毛|須賣加未能|宇之波伎伊麻須|尓比可波能|曽能多知夜麻尓|等許奈都尓|由伎布理之伎弖|於<婆>勢流|可多加比河波能|伎欲吉瀬尓|安佐欲比其等尓|多都奇利能|於毛比須疑米夜|安里我欲比|伊夜登之能播仁|余<増>能未母|布利佐氣見都々|余呂豆餘能|可多良比具佐等|伊末太見奴|比等尓母都氣牟|於登能未毛|名能未<母>伎吉氐|登母之夫流我祢
訓読
天離る|鄙に名懸かす|越の中|国内ことごと|山はしも|しじにあれども|川はしも|多に行けども|統め神の|領きいます|新川の|その立山に|常夏に|雪降り敷きて|帯ばせる|片貝川の|清き瀬に|朝夕ごとに|立つ霧の|思ひ過ぎめや|あり通ひ|いや年のはに|よそのみも|振り放け見つつ|万代の|語らひぐさと|いまだ見ぬ|人にも告げむ|音のみも|名のみも聞きて|羨しぶるがね
かな読み
あまざかる|ひなになかかす|こしのなか|くぬちことごと|やまはしも|しじにあれども|かははしも|さはにゆけども|すめかみの|うしはきいます|にひかはの|そのたちやまに|とこなつに|ゆきふりしきて|おばせる|かたかひがはの|きよきせに|あさよひごとに|たつきりの|おもひすぎめや|ありがよひ|いやとしのはに|よそのみも|ふりさけみつつ|よろづよの|かたらひぐさと|いまだみぬ|ひとにもつげむ|おとのみも|なのみもききて|ともしぶるがね
カタカナ読み
アマザカル|ヒナニナカカス|コシノナカ|クヌチコトゴト|ヤマハシモ|シジニアレドモ|カハハシモ|サハニユケドモ|スメカミノ|ウシハキイマス|ニヒカハノ|ソノタチヤマニ|トコナツニ|ユキフリシキテ|オバセル|カタカヒガハノ|キヨキセニ|アサヨヒゴトニ|タツキリノ|オモヒスギメヤ|アリガヨヒ|イヤトシノハニ|ヨソノミモ|フリサケミツツ|ヨロヅヨノ|カタラヒグサト|イマダミヌ|ヒトニモツゲム|オトノミモ|ナノミモキキテ|トモシブルガネ
ローマ字読み|大文字
AMAZAKARU|HINANINAKAKASU|KOSHINONAKA|KUNUCHIKOTOGOTO|YAMAHASHIMO|SHIJINIAREDOMO|KAHAHASHIMO|SAHANIYUKEDOMO|SUMEKAMINO|USHIHAKIIMASU|NIHIKAHANO|SONOTACHIYAMANI|TOKONATSUNI|YUKIFURISHIKITE|OBASERU|KATAKAHIGAHANO|KIYOKISENI|ASAYOHIGOTONI|TATSUKIRINO|OMOHISUGIMEYA|ARIGAYOHI|IYATOSHINOHANI|YOSONOMIMO|FURISAKEMITSUTSU|YOROZUYONO|KATARAHIGUSATO|IMADAMINU|HITONIMOTSUGEMU|OTONOMIMO|NANOMIMOKIKITE|TOMOSHIBURUGANE
ローマ字読み|小文字
amazakaru|hinaninakakasu|koshinonaka|kunuchikotogoto|yamahashimo|shijiniaredomo|kahahashimo|sahaniyukedomo|sumekamino|ushihakiimasu|nihikahano|sonotachiyamani|tokonatsuni|yukifurishikite|obaseru|katakahigahano|kiyokiseni|asayohigotoni|tatsukirino|omohisugimeya|arigayohi|iyatoshinohani|yosonomimo|furisakemitsutsu|yorozuyono|katarahigusato|imadaminu|hitonimotsugemu|otonomimo|nanomimokikite|tomoshiburugane
左注|左註
四月廿七日大伴宿祢家持作之
事項|分類・ジャンル
天平19年4月27日年紀|地名|富山|山讃美|寿歌|儀礼歌|序詞|枕詞|国見|土地讃美
校異
歌【西】謌|山【元】【類】【紀】【温】立山|河->川【元】【細】【温】|波->婆【元】【類】【紀】|曽->増【元】【細】【温】|毛->母【元】【類】【細】
寛永版本
あまざかる,[寛]あまさかる,
ひなになかかす[寛],
こしのなか[寛],
くぬちことごと,[寛]くぬちことこと,
やまはしも[寛],
しじにあれども,[寛]ししにあれとも,
かははしも[寛],
さはにゆけども,[寛]さはにゆけとも,
すめかみの[寛],
うしはきいます[寛],
にひかはの[寛],
そのたちやまに[寛],
とこなつに[寛],
ゆきふりしきて[寛],
おばせる,[寛]おはせる,
かたかひがはの,[寛]かたかひかはの,
きよきせに[寛],
あさよひごとに,[寛]あさよひことに,
たつきりの[寛],
おもひすぎめや,[寛]おもひすきめや,
ありがよひ,[寛]ありかよひ,
いやとしのはに[寛],
よそのみも[寛],
ふりさけみつつ[寛],
よろづよの,[寛]よろつよの,
かたらひぐさと,[寛]かたらひくさと,
いまだみぬ,[寛]いまたみぬ,
ひとにもつげむ,[寛]ひとにもつけむ,
おとのみも[寛],
なのみもききて[寛],
ともしぶるがね,[寛]ともしふるかね,
巻数
第17巻
作者
大伴家持